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文字から考える校正・校閲:言葉の奥深さ

文字には歴史と深い意味が込められています。

その中でも、「校正」と「校閲」には独自の起源があります。

まず「校」は、「木」と「交」が合わさった姿から派生しています。

これは木を互いに交差させて積み重ねて建てられた建物、「校倉」の由来です。

昔は学問を教える建物を指して「校」と呼んでいました。

そして「正」は正しいことを指し、文字通り「正しく引き比べる」ことを表しています。

一方で、「校閲」は「閲」の文字に注目します。

これは「門」の中に「兌」があり、関所での通行許可をイメージさせます。

門番が通り過ぎる人を見極め、細かく調べた上で通行を許可する姿勢が表れています。

これにより、「校閲」は「校正」よりも更に深い意味を含み、「校」で引き合わせ、「閲」で中身まで丹念にチェックする行為を指します。

これらは、言葉や文字の奥深さを探求する作業とも言えます。

しかし近年のテクノロジー進化により、従来のチェック作業が変わりつつあります。

デジタル時代においては、DTP技術が主流となり印刷の際の活字や写植のミスは少なくなりました。

その代わりに、パソコン入力における誤字や同音異義語の変換ミスが増加しました。

今日行われる文章のチェックは、「素読み」が中心です。

データを読み込み、誤字・脱字・衍字、表記のチェックを行います。

データ入力時の変換ミスをチェックするのが主な仕事であり、「校正」は以前の引き合わせによるものから、「校閲」のように様々な能力を要するものへ進化しています。